和歌山粉河寺とニュートン「やせる科学」

2021年10月26日

    20211023日、和歌山県紀の川市にある「粉河寺」に行った。

午前1025分、伊丹の自宅を出発。阪神高速湾岸線、阪和道、京奈和道を通り、紀の川インターで下車し、午後020分、粉河寺に着いた。和歌山県に来るのは、根来寺(メタボ教室第755段「和歌山・華岡青洲の里」)以来2年ぶりだ。913004人いた新型コロナの新規感染者数は51人と激減し、観光シーズンになった。

粉河寺は西国第三番札所で、770年大伴孔子古(おおとものくじこ)によって開創されている。朱色の大門(重要文化財)は、規模の大きい三間楼門で、和歌山県では高野山・根来寺に次ぐ。中門(重要文化財) 表示には、四天王像が安置されていた。

「粉河寺庭園 表示」は、本堂の前庭とその下の広場との3メートルの高低差をうめる石庭で、緑泥片岩を主とし、一つ一つ色の違った大きな石で組まれている。ソテツなど、南洋植物もあって珍しい。

本堂(重要文化財)は造営と改築を繰り返し、現在のものは1720年に再建されている。靴を脱いで本堂の中に入ると、国宝の粉河寺縁起絵巻(写し)があった。鎌倉時代初期のもので、幅30cm長さ20mあり、詞書と絵画によって構成されている。現在、京都国立博物館に寄託されている。本堂には、千手観音像や左甚五郎の彫刻「野荒らしの虎」があった。

 

職場健診では、新型コロナで14kg太った人が多い。在宅勤務や外出自粛で、摂食量が増し運動量が減少したためだろう。

ニュートン別冊「やせる科学」(2021105日発行)の表紙には、"コロナ太りに効く、自宅でできるエクササイズ"と書いてある。

徳永勝人・ニュートン・やせる科学.jpgニュートンは、写真や図がカラーで綺麗だ。各料理や食品に含まれるカロリーのめやすは、日本食品標準成分表2020年版(八訂)が使われている(p27)。

糖質制限は、ほどほどに。摂取エネルギーに占める糖質の割合と、相対的な死亡リスクの関係は、糖質の割合が5055%のとき最も低リスクであることが示されている。糖質の割合を極端に減らすと、脂質の摂取が増え、心筋梗塞などの動脈硬化性疾患が増加する(p99)。

日本肥満学会の肥満症ガイドライン2016では、糖質5060%、脂質2025%、タンパク質1520%とし、ビタミン・ミネラル・繊維を十分摂取するようにしている。食事療法は、バランスが重要だ。

日常生活だけでも、消費カロリーを増やすことができる(p126)。座っている時間をへらすのがリバウンドを防ぐ秘訣だ(p128)。有酸素運動は無理なく、けがなく、効率よくつづけることが大事だ(p132)。

新型コロナ第5波は、ピークアウトした。高齢者は体力を保つため、郊外に出て神社仏閣・名所旧跡を巡ったり、緑の森を散策したりするとよい。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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