中東国交正常化と国際肥満学会の想い出

2020年8月25日

    2020813日、トランプ米大統領は「イスラエルとUAE(アラブ首長国連邦)が国交正常化で合意した」と発表した。

トランプ大統領の仲介で、イスラエルのネタニヤフ首相、UAEのアブダビ首長国のムハンマド皇太子の3者が電話会談し、合意に達した。トランプ大統領はツイッターで「大きな進展があった。歴史的な和平合意だ」と強調した。

 

イスラエルには、198691419日、第5回国際肥満学会で行ったことがある。

913日午後420分伊丹空港を出発。阪大2内の松澤佑次先生、藤岡滋典先生と、成田空港855分発の飛行機で、ベルギーのブリュッセルに向かった。

 

914日午前620分ブリュッセル着。午前115分、サベナエアーでイスラエルに向かい、午後315分テルアビブ空港に着いた。エルサレムのラマダルネッサンスホテルに宿泊。夕方からレセプションがあり、イスラエルのブロンダイム会長 表示、フランスのヴァーグ教授(写真 表示右から3人目)と挨拶した。

私のボス米国南カリフォルニア大学ブレイ教授 表示はユダヤ人で、米国貸し切りの飛行機でイスラエルに来られていた。

 

915日、ポスターセッションで「ザッカー肥満ラットへの抗肥満薬の影響」を発表した。学会ツアーで、博物館に行った。

 

徳永勝人・イスラエル・国際肥満学会.jpg916日、一般口演(写真)「視床下部室旁核破壊肥満ラットの特徴」を発表した。エルサレムの旧市街に行くと、ビヨーントルプ欧州肥満学会会長 表示が、赤い日の丸のTシャツを着て、こちらに歩いてこられた。すっかり、日本びいきになってもらった。夜はラム料理 表示を食べ、イスラエルのフォークダンスをみんなで踊った。 

 

917日、死海ツアー(写真 表示左から2人目井上修二先生)に行き、この夜も羊料理を食べ、踊った。

 

919日、飛行機はテルアビブ空港を、1時間遅れで出発した。日本から参加した2人の若い医師が、モデルガンを土産に搭乗しようとしたためだった。

若い医師は、1972530日、連合赤軍の岡本公三がテルアビブ空港乱射事件で26人を殺害し、1年前の19855月パレスチナ解放人民戦線との捕虜交換で釈放されたことを知らなかったのか。

 

イスラエルとUAEの国交が正常化した。これから、日本の製薬業界・電機業界・自動車業界も、アラブ諸国と同様にイスラエルと貿易を行なうことができるになるとよい。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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