日本国憲法第14条とコロナ差別

2020年5月29日

    2020528日、全国の緊急事態宣言が26日に解除され、初めて大阪にある職場に出勤した。

私が「電車はどのくらい混んでいたか」聞くと、看護師さんは「少し増えて、満員だったころの7割程度ではないか。5月は週2日出勤だったが、6月から通常出勤になる。

学校が始まり、私が知っているコロナ病院の看護師が、続々と辞めている。コロナ病棟を担当している看護師だけでなく、コロナと関係しない部署の看護師も辞めている。"お宅、〇〇病院に勤めていらっしゃるの。大変ねぇ"と本人の前では感謝しているそぶりをみせても、家に帰ると自分の子供に"あの子と遊んじゃ、ダメですよ"と言っている。子供が差別されないために、コロナ病院を辞めた看護師もいる」と言う。


私は「数日前、テレビで日本看護協会の福井トシ子会長が"コロナを受け入れている病院の看護師を差別しないで下さい"と訴えていた。コロナ辞職が増えると、第2波・第3波が来た時、看護師不足で医療崩壊する。差別する人は、自分や家族がコロナに感染した時、看護師さんの世話になるという想像力に欠けている」と話をした。


午後0時、食事に街に出ると、3割の人がマスクをつけていない。フレンチレストラン「エヴォリュエ

表示」で、1000円のランチ(茄子のポタージュスープ・サラダ・高知産イサキのポワレ 表示・フランスパン)を食べた。スープはいつもこっていて毎日変わり、"黒毛和牛の淡路ビーフステーキ"は柔らかくて美味しい。

コロナ前は、3000円以上のフレンチコース料理のみだった。エヴォリュエで食べるのは、この2カ月で4回目になる。シェフの奥さんに聞くと「大阪の緊急事態宣言が解除され、おかげさまで先週の土日(2324日)は満員になった。6月から予約が入り始めたので、今週でランチを止めコース料理のみにする」と言われる。コロナ下では3000円の料理を、3分の1の低価格で食べることができた。


学校が始まり、"コロナ病院に勤務する看護師の子供さん"に対するコロナ差別が起きている。不条理だ。日本国憲法第14条には「すべての国民は、法の下に平等であって、社会的身分により差別されない」とある。子供を持つ親御さんに「コロナ最前線で働く看護師さんを差別しないよう」教育する必要がある。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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