現代アートと瀬戸内観光・直島・尾道

2018年10月20日

    20181018日、大阪市北区にあるクラブ関西で、異業種の会があった。

午後6時、中尾浩治テルモ元会長による特別講演「現代アートと広島」があった。テルモは体温計から始まった会社で、カテーテルや人工心肺装置では世界で高いシェアーを持ち、日本最大の医療機器メーカーとなっている。糖尿病領域では、世界一細いインスリン注射針を販売している。中尾氏は2016年までテルモ会長をされ、現在は"アートマネジメントしまなみCEO"をされている。

中尾浩治テルモ元会長は「日本は人口減で、生産力が低下している。これからの日本は、付加価値をつけた製品を作り、観光に力を入れるとよい。私は海外生活を15年間し、スウェーデンで現代アートに魅せられ、海外のアート市場を体感してきた。

現代アートは1917年、マルセル・デュシャンの作品"泉"によって始まり、デュシャンの作品は50100億円になっている。印象派など洋画展を行列して観に行くのは、日本だけだ。欧米人は日本の洋画に興味を持っておらず、韓国でも中国でも売り上げの9割は現代アートになっている。印象派などの洋画の価格は、5分の1以下に下落している。

ニューヨークのオークションでは、本物の"運慶の仏像"が13億円で日本人によって落札されたが、ミニチュアのような現代アート 表示800年前の運慶の仏像より高い16億円で落札された。私費で買った80万円の現代アートは、今500万円以上に値上がりしている。日本の美術の教科書は、数年前からようやく現代アートが載るようになった。

瀬戸内観光として、広島県は岡山県・香川県とともに瀬戸内アートプロジェクトを立ち上げている。香川県の直島は、ベネッセの福武さんが400億円かけて現代アートを収集し、外国人観光客が増えている。広島県は私が担当し、尾道市で総額10億円の現代アートを昨年58日間展示し、2335人の観光客が訪れた」と講演された。

午後7時、懇親会があった。"茸のスープ パイ包み焼き 表示"が美味しい。魚料理は"イトヨリのポワレ 茄子のタルタルとマジョリカ風ピッツァ添え"、肉料理は"蝦夷鹿股肉のロースト ラルド風味 表示"だった。

中尾浩治テルモ元会長に、「阪大第2内科で、肥満の研究をしていた徳永です」と挨拶すると、「阪大の澤先生とは、共同研究をしている」と言われた。澤芳樹阪大心臓血管外科教授は、阪大医学部の6年後輩になる。

私が「56年前、テルモの方が2人、肥満の治療機器を持って来られ、1時間ぐらいアドバイスした。ビニールの筒のようなものを、胃から腸に入れて、腸の消化・吸収を抑制する医療機器だった。その後どうなったのか」聞くと、中尾氏は「思い出しました。その肥満治療機器は開発中止になった」と答えられた。

中尾氏は「私の父は尾道市にある離島の百島(ももしま)で、歯科医をしていた。その関係で、百島をアートの島にしようとしている」と言われた。「私の両親 表示も、広島県山間部の庄原市で歯科医をしていた。広島県歯科医師会で、会っていたかもしれませんね」と話をした。

欧米や韓国・中国では洋画ではなく、現代アートが主流となっている。香川県・岡山県・広島県の瀬戸内観光は、外国人観光客が好む「現代アート」を軸に進められている。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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