関西師友会と「古事記に学ぶ大和ごころ」

2017年3月 1日

    2017225日、大阪市天王寺区上六にあるシェラトン都ホテル大阪で「安岡正篤先生生誕120年:関西師友協会創立60周年記念大会」が開催され、1000名が参加した。

師友会は初めてで、庄原格致高校の後輩に誘われ出席した。師友会は安岡正篤(メタボ教室第283段「リーダーシップ」)が創立した会で、師友の名は吉田松陰の"徳を成し材を達するには、の恩・の益多きにいる"による。安岡正篤(まさひろ)の思想の根底には、陽明学の"知行合一"と"格物致知"がある。

午後130分、式典は幼稚園児33名による論語素読で始まった。「・・。子曰く、朋あり遠方より来る、また楽しからずや。・・」。園児はみな、暗唱していた。すぐ後ろで、「子供の頃はわからないだろうが、大人になれば思い出すだろう」と言う声が聞こえてきた。私が子供のころ、添い寝していた父は「義を見てせざるは、勇なきなり」など、論語を解説してくれていた。

午後230分、作家の竹田恒泰先生による講演「古事記に学ぶ大和ごころ」があった。竹田恒泰氏は「戦後、古事記・日本書紀などの神話は、邪悪なものとして、戦勝国によって抹殺された。古事記は、キリスト教では聖書、イスラム教ではコーランにあたる。日本人に誇りを持たせないように、教科書に載っていた天皇や偉人の話は黒塗りされた。

初代神武天皇は、"和を以って貴しと為す"の大和ごころで、30あった国を戦争なしで統一された。歴代の天皇は、人民のための政治を行った。教育勅語の最初に出てくるのは親孝行だ。親孝行をしないと、祖先も敬わないし、神である大自然にも畏敬の念を持たなくなる。

戦勝国によって作られた歴史教育が、72年間守りつづけられている。ゆとり教育でもわかるように、教育は始めてから結果が出るまで30年かかる。日本人が誇りを持つことができる教育を早くしなくてはならない」と話された。

 

午後430分から祝賀会があり、司会は元タカラジェンヌがされた。師友会の方が「安岡正篤先生は、平成という元号を考案されたことで有名だ。安岡先生は吉田茂・岸信介・佐藤栄作など歴代総理の指南役だった。安岡先生は大阪出身で、関西では松下幸之助・堀田庄三・佐伯勇・稲盛和夫など経済人が安岡先生に私淑し財界をリードした」と挨拶された。

1テーブル1034テーブルあり、左隣りは大学名誉教授、その隣は建設業の方だった。右隣りは電話会社の人で、その隣はプロ野球元選手だった。ビール・白ワイン・赤ワインを飲みながら話をした。

プロ野球元選手に「私は"大谷翔平は筋肉の付け過ぎだ。いつか怪我をする"と1年前から言ってきた。ダルビッシュも田中将大も筋肉の付け過ぎではないのか」と聞くと、「大リーグでは、バーベルなど筋トレで筋肉を付けるのが主流だ。筋肉を付けると、負荷がかかる体の部位が変わるが、それに合わせたフォームや走り方が、筋肉の増える速度に追い付かなかったのだろう」と答えられた。

陽明学者の安岡正篤は、師友会を作り、政官財界に多くの人材を育てられた。戦前の教育は悪いものばかりではない。日本人の神話である古事記・日本書紀や、教育勅語のいい面も教育に取り入れるとよい。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
目でみる臨床栄養学 UPDATE
メタボリックシンドローム

著作権について