大阪大学内分泌代謝内科同窓会とadiponectin

2014年4月23日

    2014419日、大阪市北区にあるリーガロイヤルホテル大阪で、「大阪大学内分泌代謝内科同窓会」があり、新入会員17名を含め156名が出席した。

 

午後520分、久留米大学の山田研太郎内分泌代謝内科教授による特別講演「代謝における時間~概日リズムと加齢」があった。山田教授は、阪大2内の3年後輩になる。

山田研太郎教授は「夜間摂食はBMIが高いほど、HbA1cが高いほど多い。肥満2型糖尿病モデルのKKマウスの概日リズムは壊れているが、アディポネクチンを過剰発現させたアディポネクチントランスジェニックKKマウスでは、概日リズムの乱れが改善される。

KKマウスの寿命は短いが、アディポネクチントランスジェニックKKマウスでは寿命が延びる。アディポネクチンは寿命を延ばす作用がある」と話された。

 

午後620分から懇親会があった。大学の医師は「若手医局員の中には、アディポネクチンが阪大で発見されたことを知らない者がいる」と嘆く。松澤佑次前大阪大学内分泌代謝内科教授がアディポネクチンを発見されたのは、ついこの前だと思っていたが、もう20年近く経つのか。

 

2014年の引用回数が多い論文数による日本の研究機関別ランキングは、1位東大で12192位科学技術振興機構7713位京大7104位阪大6135位理化学研究所523となっている。免疫学の分野では、大阪大学が1位となっている。

肥満学の分野での2000年から2010年まで10年間の引用論文数の世界の個人別ランキングは、松澤佑次住友病院長(日経新聞201034日夕刊 表示)が世界1位で、世界2位は船橋徹大阪大学代謝血管学教授だった。船橋徹教授はアディポネクチンadiponectinの命名者で、adipose(脂肪組織)とnectin(接着分子)から名付けられている。

 

数か月前、91歳になる母の手帳を見る機会があった。ページをめくっていると、肥満・内臓脂肪・adiponectincytokine・糖尿病・動脈硬化などのキーワードが書かれていた。英語のスペルも合っている。母(写真 表示右端)は戦前に教育を受けたので、英語は全くできないと思っていたので驚いた。

母は90歳まで、広島県歯科医師会の講演会があると、バスや歯科医師の車に乗せてもらって、庄原市から広島市まで1時間以上かけて行っていた。母は以前、「広島県歯科医師会でメタボの講演があった」と言っていたので、その時にメモしたものだろう。

 

アディポネクチンは、長寿と関連している。母は高齢で、戦前の教育しか受けていなかったにもかかわらず、adiponectinという英語を書いていた。前向きな心で、新しい人や物に接して刺激を受け、老後を楽しむとよい。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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