ニューヨークの想い出と肥満学創始者

2012年1月11日

    201219日、ダウンタウンの音楽番組「HEY !HEY!HEY!」に人気歌手JUJUが出演していた。

JUJUは私と同じ庄原格致高校出身で、18歳で単身渡米し、現在もニューヨークを拠点に音楽活動をしているという。ニューヨークへは米国USC留学中の19831018日、第4回国際肥満学会出席のため行ったことがある。

 

1983101日土曜日午前945分、ロサンゼルス空港からTWA736便でニューヨークに向かった。到着予定の午後559分より1時間遅れて空港に着くと、日銀ニューヨーク支店に勤務している庄原格致高校のクラスメートが待っていてくれた。郊外の家に行き、奥さん手作りの海老料理やローストビーフをご馳走になり、1泊した。

102日、友人家族と遊覧船に乗って自由の女神を見た後、宿泊するシェラトンセンターホテルに送ってもらった。 徳永勝人ハーシュ.jpgのサムネール画像

105日、ポスター会場に肥満学創始者のロックフェラー大学ハ―シュ教授(写真右)が来られた。ハ―シュ教授は1960年代に脂肪細胞肥大型肥満と脂肪細胞増殖型肥満を提唱し、肥満を学問として確立されている。ハ―シュ教授は私のボスのブレイUSC教授と盟友で、2人が中心となって米国肥満学会を設立、1986年には3人目のヴィレンドルフ賞を受賞されている。

107日、「CTスキャンによる脂肪測定法と脂肪分布異常」のオーラル発表をした。

 

ニューヨークは刺激的な街だ。ホテルの朝食が高いので、裏にあるコンビニにパンと飲み物を買いに行くと、黒いマント・学生帽に高下駄をはいた金色夜叉の貫一と同じ恰好をした男性がいた。6缶つながったセブンアップを買っている。アメリカ慣れした変わった日本人がいると思った。ふり向いた顔を見ると、日本の超大物お笑いタレントだった。

 

ミュージカルが盛んな街で、103日愛媛大学の先生とシューベルト劇場で「ア・コーラス・ライン」を、104日横浜市大の先生とマジェスティック劇場で「フォーティーセカンド・ストリート」を、107日大阪大学の先生とマジソン劇場で「オー・カルカッタ」を鑑賞した。芸術も盛んな街で、慶応大学の先生と美術館・コンサートホール巡りをした。

 

今の日本の若者は内向きになっている。日本の若手研究者は、海外での国際学会に積極的に出席し、その都市から刺激を受けるといい。世界の研究者や日本の研究者と交流を深めることを勧める。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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