雪国と医師の地域偏在

2011年12月29日

    2011122325日の3連休、広島県庄原市に帰省した。

23日午前915分自宅を出発。バスでJR伊丹駅に行き、1045分の新幹線のぞみ155号で新大阪から広島へ向かった。 

午後1時、広島から芸備線の狩留家(かるが)行に乗った。143分狩留家で三次行ワンマンカー1両編成に乗り換えたころから雪が激しく降り始めた。255分三次で備後落合行ワンマンカー1両編成に乗り、備後庄原駅には327分に着いた。自宅から庄原の実家まで6回乗り換え、6時間20分かかった。

 

24日土曜日、朝起きると雪が10cm(翌日は30cm)積もっており、天気予報の最高気温は3℃(翌日は0℃)となっていた。庄原市は豪雪地帯で、2005年には高野町で166cmの積雪を記録している。

89歳で広島県最高齢・現役歯科医の母は、今も元気に月曜日から土曜日までの午前中診療をしている。母は白衣を着ると生き生きしていた。

 

午後1時、600メートル離れた高校時代のクラスメートの家に行った。歩く間に傘はぼたん雪で真っ白になり、コートも半分ぐらい雪で白くなった。庄原市は広島県のシベリアと呼ばれるだけあって寒い。

友人は「庄原出身の歌手JUJU(ジュジュ)は庄原中学校の近くに住んでいた。近所に親戚がいる。格致高校まで庄原にいたようだ。名前が淳(じゅん)なのでJUJUと名付けているのではないか」と言う。

JUJUは今年、日本レコード大賞にノミネートされている。人口わずか39421人の庄原市から、元日本商工会議所会頭の山口信夫旭化成会長、元日本自動車工業会会長の宗国旨英(よしひで)本田技研工業会長、安藤忠雄が若い頃に勤めていた都市設計の松田昌久(よしひさ)社長など多くの人材を輩出している。

 

友人は「庄原に産科がなくなり、庄原で生まれる赤ちゃんがいなくなった」と語った。

今年913日新聞記者と、医師不足について議論をした。新聞記者は「医学部を増やしても医師の地域偏在はなくならない。地方の国立大学医学部の中には、都会の有名校出身者が半分近くになっている所もある。都会の高校出身者は卒業後、自分の出身地の都会の病院に勤務している。地方の国立大学に医学部を作ったのは、その地域の医療を支えてもらう意味合いもある。国立大学医学部には多額の国費が使われている。地方の国立大学医学部の卒業生は、何年間かその地域に残ることを義務づけてはどうか」と話された。

 

過疎地の医師不足はますます深刻になっており、国策として医師の地域偏在対策を行う必要がある。「地方の国立大学医学部には中山間地域高校枠などを設け、過疎地域で一定期間勤務することを約束した医師を育てないと医師の地域偏在は解消しない」と思案した。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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