日本における超肥満の現状と対策

2010年8月10日

    20101012日、群馬県前橋テルサで第31回日本肥満学会(会長森昌朋群馬大学教授)が開催され、101日午前に「日本における超肥満:現状と対策」の教育講演を行なうことになった。

 

超肥満の定義はなく、超肥満(super obese)をBMI50以上とすることが多いが、日本ではBMI35以上も用いられている。

勤務する健康管理センター(年間男性約1万人、女性約5000人)での高度肥満の割合を調べてみると、1980年、1990年、2000年、2009年のBMI35以上の男性の頻度は0.023%、0.083%、0.21%、0.51%と、29年間で22倍に増加していた。女性では0.15%、0.08%、0.15%、0.24%と、29年間ほぼ同じだった。男性の高度肥満は年々増加しており、対策が必要だ。

 

超肥満の治療は食事療法、行動療法、薬物療法、外科療法などがある。600kcal以下の超低エネルギー食による食事療法や外科療法を行なう場合は、日本肥満学会認定肥満症専門病院で治療することが望まれる。超肥満は幼少期に発症した脂肪細胞増殖型肥満が多く、減量によって普通体重に戻すのは困難であり、幼少期からの対策が必要である。

 

88日、高槻城跡公園で猛暑太極拳をおこなった。公園前には、高さ数メートルの卵のような形をしたコノテガシワの木が並んで植えられ、木の所々に薄い水色をした小さな花が咲いていた。

公園内では帽子のつばを後ろ向きにしてウォーキングしている中年男性や、日傘をさして歩いている中高年女性らがいる。クロマツとクロガネモチの並木道を歩くと、ジージーと蝉の鳴き声がすさまじい。隣接する中学校の校庭では、黄色と青のユニフォームを着た小学生が、走りまわって試合をしている。子供たちは元気だ。

青空には、上の部分が太陽に照らされ真っ白になっている入道雲が見える。木の間を鳩が2羽、スズメが3羽歩いており、地面をよく視ると、腹を上にした蝉の死骸が何十匹もころがっていた。

 

午前1030分から12人で、太極拳をおこなった。涼しい風を受けて木陰で行なう太極拳は心地よい。午前11時すぎ、それまで耳が痛くなるくらい猛烈に聞こえていた蝉の鳴き声が、急にピタッと止まった。太極拳仲間に聞くと、「蝉は気温が30℃以上になると、鳴かなくなる」と言う。

1130分頃から、顔から汗が滲むようになり、体にも汗が出てきた。蝉の方が、人間に比べ暑さに敏感なのか。午後020分、気温は33℃から36℃に上昇していた。

高槻城跡公園内には、高度肥満者は見当たらなかった。高度肥満の人は汗かきで暑さに弱い人が多く、外出嫌いなのか。外に出ないと運動不足になって、益々太っていく。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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