淡路花博2010とメタボ・ロコモ

2010年4月29日

    2010425日、淡路島国営明石海峡公園で530日まで開催されている「淡路花博2010花みどりフェア」に行った。

 

午前1020分出発、中国道から山陽道、明石鳴門自動車道を通り、淡路インターで降りた。久しぶりの快晴で、15℃と気候もよく人出が多い。臨時駐車場からシャトルバスでゲートに行き、公園に入ると赤、白、黄色のチューリップが咲いていた。花は300品種60万球あるという。

公園を出て隣接する淡路夢舞台に行った。楕円形をした建物は、バリアフリーのためかボランティアに付き添われた車椅子の人が多い。屋上にはホタテ貝の殻が敷き詰められ、その上を水が流れていた。北海道から400万枚運び、形のいいもの100万枚を選んで使っているという。よく見ると、一枚一枚貝殻の模様が異なっていた。

 

屋上から眺める大阪湾の景色はすばらしい。淡路夢舞台を設計したのは、世界的に有名な建築家の安藤忠雄だった。安藤忠雄は若い頃、庄原格致高校の先輩の設計事務所に少しの間勤めていた。ウェスティンホテル淡路でバイキングを食べた。ワールドカップでベッカムが宿泊したホテルはV字型をしており、料理は地元淡路の食材が使われていた。

足を引きずったり、杖をついたりしている高齢者が多い。私は"今日一日、重い体を支えて長時間歩いてくれた膝と足"に感謝した。

 

415日、ウェスティンホテル大阪で、西宮市で開業されている西林茂祐先生による「あなたもロコモ?」の講話があった。西林先生は文学に造詣が深く、随筆"雪解星(ゆきげぼし)"などを出版されている。

日本で要介護になる原因は、脳卒中や認知症の他、転倒・骨折によるものが11%、関節疾患によるものが9%となっている。ロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは、骨、関節、軟骨、神経、筋肉などの運動器が衰えて、要介護になるリスクが高い状態をいう。

"家の中でつまずいたり、滑ったりする。掃除機の使用、布団の上げ下ろしなどが難しくなる。片足立ちで靴下がはけない。2kg程度の買い物をして持ち歩くのが困難。15分ぐらい続けて歩けない。横断報道を青信号で渡りきれない。階段を昇るのに手すりが必要"の7項目のうち1項目でもあればロコモの可能性がある。

西林先生は「ロコモで一番多いのは膝の痛みで、その最大の原因は肥満だ。片足立ちなど膝の運動をするとよいが、肥満の人は先に減量してから行うこと。スクワットは膝が前に出ないようにするのがポイントだ」と話された。

 

体重が増えると膝関節に負担がかかる。運動器障害のある人にはメタボリックシンドロームが多いという報告もある。メタボ・ロコモを予防して、元気な老後を送りたいものだ。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
目でみる臨床栄養学 UPDATE
メタボリックシンドローム

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