宇都宮街歩きと職場のメンタルヘルス

2010年3月24日

    201032022日、栃木県下野市(しもつけし)にある自治医科大学で、平成21年度第5回産業医学研修会が開催された。

 

320日、東北新幹線東京1020分発の「やまびこ207号」8号車4A席で小山に向かった。やまびこは2階建16両編成で、8号車と9号車は先頭車両がくっ付いた形になっており、ホームでは珍しがって写真を撮っている人もいた。

 

午後1時から「職場のメンタルヘルス」の研修があった。うつ病が2人、3人とつづけて出る職場は、上司に原因があることがある。不況など経済的な理由で人員が削減され、仕事量が増え、うつになることもある。職場のうつ病対策は、うつになった人だけを対象にすることが多いが、うつにさせる人、うつ病になりやすい環境への対策も必要だという。

一般医はうつ病になった人だけを診ればいいが、産業医はこれら3つのことを考慮して、元気で健康な職場を作らないといけない。学校でのいじめ問題も、いじめられる人だけでなく、いじめる人、いじめが起こりやすい環境への対策が必要なのだろう。

 

リッチモンドホテル宇都宮209号室に宿泊し、宇都宮街歩きをした。宇都宮は渡辺貞夫の出身地で古いジャズバーが多く、カクテル日本一になったバーテンダーもたくさんいる。東武ホテル横の路地を入り、ジャズバー「ベースキャンプ」に行った。4年前のフードプレートは焼きそばと玉子焼きだったが、スパゲティとウィンナーになっていた。ドリンクはワイルドターキーの水割りを頼んだ。バーボンの香りと味は米国時代を想い出させる。

午後8時からジャズライブが始まった。4年前は5070歳の中高年男性5人が演奏したが、オーナーのベース意外のメンバーはドラムが若い男性、ピアノとボーカルが女性に代わっていた。ジャズの音とタバコの匂いは、同級生と学生時代に行ったニューヨークのジャズバーや、学会で大学研究室仲間と行ったシカゴ最古のジャズバーを想い出させる。

 

店を出るとすぐ近くにある「パイプのけむり武井」のドアを開けた。右手にある細長いカウンターは4年前といっしょだった。「ピュアハーモニー」とメニューを見ないで注文した。ブランデーとパッションフルーツのピュアハ―ミニーは、4年前鮮やかな緑色をしたカクテルだったが、くすんだ薄い緑色になっていた。以前使っていたブランデーが製造されなくなったという。

関東一になったという女性バーテンダーは、できたカクテルを柄の長いスプーンですくって手の甲にのせ味見をしていた。一流の料理人の動作に似ている。2杯目はウォッカベースに薔薇シロップを入れたヴィーナスを注文した。宇都宮の街は、ジャズとカクテルの面白い街だった。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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