ルビコンの決断とメタボリックシンドローム

2010年1月24日

    201012223日、東京都千代田区都市センターホテルで第38回総合健診医学会(久代登志男会長)が開催された。

 

121日午後547分発"のぞみ252号"11号車11A席で、新大阪から東京に向かった。プログラムを見ると、一般演題165題中、メタボリックシンドローム関係が23題、特定健診・保健指導関係が27題あった。右肘で頬杖をつき、外の景色を眺めた。街の灯りがとてもきれいだ。窓に映っている自分の姿を見ると、頭髪もずいぶん薄くなっている。

 

若い頃、新幹線で東京の学会に行く時も、同じように頬杖をついて外の景色を眺めていた。「吹けば飛ぶよな将棋の駒に・・、明日は東京に出て行くからにゃ、・・」。村田英雄の王将を心の中で口ずさみながら、闘志を燃やしていた。

 

2010211日木曜日の祝日、午後10時からテレビ大阪(テレビ東京系列)の"ルビコンの決断"で「日本人の内臓脂肪を減らせ!メタボリックシンドローム」が放映される。松澤佑次日本肥満学会理事長が主役で、CTスキャンによる内臓脂肪の測定、アディポネクチンの発見、特定健診・保健指導の3つの話からなる。私を演じる俳優は前3分の1に登場するという。

 

ルビコンとはイタリアの川の名で、番組タイトルの「ルビコンの決断」はシーザーが元老院に逆らって川を渡った時のような重大な決断を表している。新しい時代を切り開いて行った人達の決断を、再現ドラマとして紹介していく番組で、木村佳乃がナビゲーターをつとめ毎週木曜日に放映している。姉妹番組には村上龍と小池栄子の"カンブリア宮殿"と、江口洋介の"ガイアの夜明け"がある。

 

19日午前1130分から、大阪リーガロイヤルホテル正面のメインラウンジで、京都太秦の松竹映画監督ら3人で、サンドイッチを食べながら話をした。監督さんは東山紀之の「必殺仕事人」に関わっている方で、2時間30分の予定が、熱が入り4時間10分かかった。テレビの時代劇は、15日間で撮影すると言われていた。

 

119日、「昨日無事に撮影がアップしました。役者が演じる先生方が、どんなふうに写るか、期待していて下さい」とメールが入った。

体脂肪を測定していた円筒形の浴槽も、撮影用に作られたという。1980年当時はアルキメデスの原理を応用し、排除した水の量から体積を求め、体脂肪率を出していた。頭の先まで体を沈めなくてはならず、太った人ほどすぐに浮き上がり、肥満患者さんも私達も大変だった。

どんな風に描かれるか楽しみだ。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
目でみる臨床栄養学 UPDATE
メタボリックシンドローム

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