不老拳とメタボリックシンドローム

2009年3月16日

    200938日の日曜日、奈良県王寺町リーベルホールで「2009年健康太極拳関西の集い」が開催された。

 

例年300人余りの所、470名が集まった。椅子を並べるスペースがなく、全員床に座って講演を聴いた。「2008年の柴崎コウ主演映画などで、太極拳をする人が急に増えたのかな」と聞くと、友人は「20089月リーマンショックからの世界的不況で、お金のかからない太極拳をする人が増えたのではないか」と言う。

そう言われると、高齢男性が多かった。日曜日ゴルフに行っていた中高年男性が、太極拳に来るようになったのか。欧米のスポーツはゴルフ、テニス、ボーリングとお金がかかる。その点、ボールもバットも使わず、狭い空間さえあればできる太極拳やヨガは費用がかからない。不況に強いスポーツだ。

 

百花拳を、初めて舞った。両手をつないで何重にも同心円を作り、回りながら花心に向かって進んだり、遠ざかったりする。蕾が開いたり閉じたりする感じだ。

デジャヴ、既にどこかで見たような気がする。輪になって手をつなぎ、真ん中に近寄っていく。兵庫県伊丹市にある公立学校共済組合近畿中央病院で研修医だったとき、1977年の忘年会に講堂で行った余興の踊りに少し似ている。

 

当時、近畿中央病院にはレコードが「ビューティフルサンデー」の1枚だけしかなかった。同級生3人で踊りの振り付けを考えた。検査技師さんや看護師さんと一緒に、10数人が手をつないで円を作り、ステップをしながらグルグル回る。

さびの所で、つないでいた手を離して中央に向かい、沢田研二の歌の仕草のように、右手人差し指を立て「エイ!」と言いながら右腕を降り下げる。

 

1978年、私達3人は大学に戻った。1985年、子供が通っている伊丹市鈴原小学校の盆踊りに行った。懐かしい「ビューティフルサンデー」の曲がかかった。やぐらの周りで踊っている人を見て驚いた。私達が振り付けをした踊りを踊っている。伊丹市に住む近畿中央病院の検査技師さんか看護師さんが伝えてくれていたのだろう。

 

不老拳が高齢者にやさしい。不老拳は、膝に障害がある人や、筋力のない高齢者にもできるようになっている。不老拳は、片足立ちなど動きの大きな大技のある太極拳24式の後半部分が除かれており、111番と2324番の部分だけで成り立っている。

 

いつでも、どこでも、一人でも、筋力のない高齢者でもできる不老拳は、転倒・骨折予防やメタボリック対策に役立ちそうだ。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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