伊丹スカイパークと肥満の医療経済

2009年2月 8日

     200924日、鹿児島県の先生から「肥満でどのくらい医療費が増えているのか、肥満の医療経済について教えてほしい」と電話がかかってきた。

「日本で肥満の医療経済に関する論文は少ない。WHO(世界保健機関)での肥満コストの計算は、PAF(肥満をなくすことによりそれぞれの疾患を予防できる率)が用いられている。先進国では医療費の27%となっている」と話した。PAFは=p(RR1)/1p(RR1)〕で、pは肥満の頻度、RRは肥満での非肥満に対する各疾患発症倍率である。

私が執筆した原著「日本における肥満の医療経済(肥満研究5:94-97,1999)」と総説「肥満の医療経済(最新医学別冊"新しい診断と治療ABC:肥満症"2009)」の別刷を送った。

 

1999911日、全国紙の一面に「肥満リストラで医療費スリム化」の見出し、"男女6万人合併症調査13500億円の効果.市立伊丹病院の医師ら試算"の小見出しで記事がでた。

 

TBSテレビから「ここがヘンだよ日本人」の取材を受けた。肥満が解消されれば、肥満に伴う高脂血症、高血圧、糖尿病、虚血性心疾患、脳卒中の年間治療費が1兆3500億円節約することができる」と話した。

番組の最初に「肥満医療費1兆3500億円」の記事が載った新聞が映し出された。肥満女性が、家でも回転寿司店でもマヨネーズをたっぷりかけ食べていた。ビートたけしやテリー伊藤らが、スタジオで喧々囂々の議論をしていた。テリー伊藤は、私の故郷広島県庄原市出身議員の眼鏡や服装などファッションコーディネーターをしていた。

 

200927日土曜日、少しでも陽を浴びようと外出し、大阪空港西側にある伊丹スカイパークに初めて行った。寒い中、北駐車場から大阪空港が見える土手の上に行くと、子供達の騒ぐ声が聞こえてきた。見下ろすと、800人近い子供連れでいっぱいだった。

市の要人だった方が生前私に「大阪空港の周りを、子供達に夢を与える公園にしたい」と言われていた。子供用の機関車は走っていなかったが、巨大立体迷路やローラーすべり台があり子供達が遊んでいた。生きておられたら、この光景を見て喜ばれただろう。

 

中央のだんだんテラスには黄色や紫色の花キャベツ、黄色いパンジーが咲いていた。JALANAのジャンボ機が飛び立っていく。

「北冥に魚あり、・・・化して鳥となる、その名を鵬となす(荘子)」既成の価値観にとらわれず、自由に悠々と大空を舞う大鵬のようになりたいものだ。

寒い冬も外に出れば、新しい発見があり、肥満を防ぎ医療費抑制になるかもしれない。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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