歯周病と高校時代の想い出

2008年1月 9日
 歯の病気と考えられていた「歯周病」がメタボリックシンドロームと密接に関連があることが明らかとなってきた。

 歯周病は歯と歯茎の間に嫌気性菌が繁殖し、歯の根の周りに炎症を起こし、最後には歯が抜けてしまう病気だ。遺伝因子とともに環境因子である肥満、糖尿病,たばこ、ストレスなどが歯周病に関連している。

 私は1965~68年、庄原格致高校時代に文芸部に所属し文集「砂鉄」を発行していた。雑誌を出すにはお金がいる。広島県庄原市の商店街で寄付金を集めたが、「受験勉強はしなくていいの」などと言われ、なかなか集まらなかった。他人に頭を下げることが嫌いだった父だったが、見兼ねたのだろう。同業者の歯科などに電話で頼んでくれた。

 40年前の砂鉄には「一本の虫歯から大病に、早く徳永歯科へ」「早期発見・早期治療、八谷歯科」「あなたの歯を健康にします、横山歯科」などの広告が載っている。

 私は高校1年の時、父甲元久人をもじって甲元久太郎というペンネームで「死想期」という随筆を書いている。以下、16歳の頃どんなことを考えていたのか一部掲載する。

 「いかなる偉人でも、年をとるにしたがって、老化し、200年も生きることはできないだろう。でもあなたは、『人間は子供を残す』或いは、『図抜けた偉人だったら、永久に、その思想や業績が残るから、死なないじゃないか』と言われるかもしれない。

 けれども地球は、いつかはなくなるし、また科学が進歩し他の星に人類が移住したとしても、その星も無限のものではない。だから、人類はきっと滅び、祖先の残した思想も業績も、なくなるであろう。・・・

 私達はせっかく生まれてきた。だから、理論上ででも無限に生きようとは思わないか。その一つとして、時はただ一つの点である。また人生は、時が集まってできた時間、すなわち線である。一つの人生の中には、無限の時が入っている。それゆえ、私達は、無限に時を味わう、言いかえれば、無限に生きたことになるのである。

 その二は、現在私達の住んでいる四次元の宇宙は、無限の空間である。またそれは、一つしかない。そこで宇宙は永久になくならないであろう。そこで私を、無限の空間である宇宙に置き換えることが可能なら、私は永久に生きることができる。・・・」などと書いている。

 今の高校生は自分が必ず死ぬ、地球もいつか必ず滅亡する時が来ることを覚悟して生きているのだろうか。

徳永勝人 医師
(とくなが かつと)
医学博士


1968年
広島県立庄原格致高校卒業
1974年
大阪大学医学部卒業

内臓脂肪型肥満、
標準体重=身長X身長X22
を提唱する肥満の
第一人者として活動中。

1983年-1985年
南カリファルニア大学
研究員
大阪大学第2内科講師
市立伊丹病院内科部長
大阪大学臨床助教授
兵庫医大実習教授
を経て
高槻社会保険健康管理センター
センター長として勤務

日本肥満学会肥満症診断
基準検討委員会委員
日本糖尿病学会評議員
日本動脈硬化学会評議員

NHK「きょうの健康」での
講師を務める。
著書に
  「肥満Q&A
  「食事で防ぐ肥満症」
 
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